秋・アムステルダム・コンセルトヘボウ

MIURA2005-11-05

つまらないことで心荒れてしまう最近、マーラーを聴いている。
世の中には色々な人がいるもの…
しかしだから、人間は愛しいのかもしれない


自己陶酔と分裂症気味の世界に
抵抗を感じたり、すすんで身を浸したり。
バーンスタインの濃い表現や深い陶酔、
インバルの演奏が持つ覚醒した音はおそらく
どうも今はついていけない。
こちらに余裕があれば、
それぞれ、味うことも、
納得させられたりすることもあるけれど‥。


ここのところ繰り返し聴いているのが
ハイティンク/アムステルダム・コンセルトヘボウ管のクリスマスライブを集めたもの。
今月はじめに手に入れて以来、何度も聴いている。
あの、―時に胃もたれする感がある―
マーラーをこれほどの頻度で聴くとは、
自分としても予想外だった。
ハイティンクの魅力は構成と歌わせ方、
決して縛り上げず、誇張もしすぎない。
どこが「退屈なバーナード」なのだろうか。
このコンビは暖かい。
響きが音楽が
暖炉のような暖かさ。
このコンビの演奏がもう聴けないとは残念なかぎり。
コンセルトヘボウの響きがもう、かつてのものではない。
あのまま両者の関係が続いてほしかった。
そしてブラームスなどが今頃また聴けたらさぞかし、と思う。

カラヤン/BPO
ヘッツェルがいた頃のVPO
ドレスデン
こういう不安定なときには懐かしい響きや、
暖かい響きに身を置きたくなるのかもしれないけれど。